2019年10月29日のNHKBSプレミアム午後6時。「美と若さの新常識」はコーヒーが美容と健康長寿に貢献することをわかりやすくまとめた番組でした。 コーヒーの主たる有用物質として取り上げたのはカフェイン、クロロゲン酸、ニコチン酸アミド。 ニコチン酸アミドはノギボタニカルが永らく情報収集してきた美容と長寿の補酵素。 ニュータイプのレスベに合剤した物質です。 解説したのは一般的なメディアに登場する学者達と異なり、流石にNHK の番組といえる学究肌な本物の学者ばかり。 ただし、気になったのは、コーヒーの利点紹介に終始。 タイアップ企業関係者と思しき出演者も、ちらほら。 いわゆるステルスマーケッティングかもしれない展開を感じさせる内容でした。 1. コーヒー豆に含有されるクロロゲン酸2. NHKが協力するステルスマーケッティング?3. 美容を担当したのは岡山理科大学の安藤秀哉教授4. 天然クロロゲン酸の摂取法5. 深煎りコーヒーが発がん物質アクリルアミドを発生6. 岡希太郎東京薬科大学名誉教授のコーヒー豆焙煎法7. 美容と長寿の補酵素はニコチン酸アミド(ビタミンB₃:ナイアシン)1. コーヒー豆に含有されるクロロゲン酸天然のクロロゲン酸はポリフェノールの一種として非常に優れた機能を持ち、美肌、シミ防止、肥満防止、糖尿病などの抑制に優れた効能が疫学的に認められています。 ナス、ピーナッツ、ジャガイモ、ゴボウ、サツマイモなど身近な野菜に含まれますがコーヒー豆の含有量はとびぬけています。 ただし、これまで様々なメディアでコーヒーによるダイエットとして度々紹介された「クロロゲン酸ダイエット」は、クロロゲン酸が焙煎によって漸次消えてしまうためにダイエット志向の方には役立ちません。 いつも知らぬ間にダイエット情報が消えていくのが常でした。 また、天然のクロロゲン酸は有用とはいえ食事で摂取されてきた実績しかありません。 米国や日本で売られている抽出単体や合成されたクロロゲン酸の安全な摂取量は不明。 抽出単体や合成のクロロゲン酸には歴史がありませんから、最低でも半世紀50年は経過しなければ安全性は誰にもわかりません。2. NHKが協力するステルスマーケッティング?近年は「比較サイト」「ランキング」と称して多くの同類商品を紹介し、自社商品を最上位にランクする「やらせサイト」が蔓延しています。 主としてサプリメントなどの加工食品、宿泊施設、飲食業などですが年々、疫病のように広い範囲の業種に感染が拡がっています。 それでも「やらせ」を見抜ける消費者が増えてきて、信用度が低下してからは、わからぬように誘導するステルス手法が主になっています。 その主流は偽りの「比較」や「ランキング」ではなく「消費者によるレビュー」と称し公正、公平を装う「やらせ投稿」の感想コメント。 現状では作文の「やらせ投稿」を引き受ける業者が雨後のタケノコと表現されるほど急増。 利用者の多い「食べログ」が「やらせレビュー常習」の疑いで消費者庁、公取に事情聴取される騒ぎ。 NHKも「クローズアップ現代」など、過去に幾つもの「やらせ疑惑」で非難されていますが、食品分野で疑惑があるとすればタイアップ番組。 企業とタイアップして公然と宣伝に加担する民放とは異なり、公共放送ですからタイアップとはいえコーヒーのデメリット、負の面を紹介しない程度でしたが、コーヒーの深煎りには神経障害や発がん物質のアクリルアミド発生がありますから(意図的に重要事項を)避けて通れば疑義を持たれます。 提携先なのか、大手コーヒー専門店チェーンのバリスタを番組に登場させてコーヒーを毎日1.5リットルは常飲していると発言させるのも、視聴者に誤解を与えかねません。 「メタアナリシスされた健康情報こそ勝ち組長寿への道 偽健康情報を発信するステマとは」*ステマ:ステルスマーケッティング https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=454 第五項で「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事:東洋経済新報社」の著者であるカリフォルニア大学(UCLA)在籍の新進気鋭の学者「津川友介博士」が単体合成や単体抽出成分のみを摂取することの不合理、危険性を解説しています。 「内閣府が特定食品企業の「お先棒担ぎ?」 明治製菓の「脳の若さが蘇る」チョコレート騒動 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=598 3. 美容を担当したのは岡山理科大学の安藤秀哉教授番組ではクロロゲン酸を8週間摂取した被験者の角膜水分量(肌年齢に関与する)を測定した結果、摂取しないグループより40%も多かったことが報告されています。 担当したのは岡山理科大学の安藤秀哉教授名古屋大学 農学部 畜産学科卒業後、民間化粧品会社(花王?)研究員の経歴もありますが、皮膚老化などの美容に関わる医学の研究者として新進気鋭の有名教授。 研究室維持、嵩張る研究費の資金需要は大学や国費だけで賄えるものではありませんから、化粧品会社などスポンサー企業は必要不可欠。 どこの国でも事情は同じです。 非難すべきではありませんから、消費者が、番組で紹介されない負の面を広く調べ、学習する必要があります。 実際には焙煎されたコーヒーにはクロロゲン酸があまりありません。 抽出や合成されたクロロゲン酸サプリメントを販売している会社がクロロゲン酸の効能を説明するのには、身近なコーヒーの引用が容易で便利というだけです。 放映に際して花王株式会社が「NHKに紹介されました」とNHKの放送時間、再放送時間をホームページのトップに大書して、コーヒーとは原料的に関係がないクロロゲン酸含有サプリメント「ソフィーナ」を宣伝。 一回分400円強の製品が放映後直ちに売り切れました。 コーヒーを語るには必須の負の情報解説が番組には全くありませんから疑いを持つ視聴者がネットにあふれてもおかしくはないでしょう。4. 天然クロロゲン酸の摂取法ポリフェノールのクロロゲン酸は多くの野菜に含まれますから野菜の摂取が安全面、有用面で一番のお薦め。 有用といわれる野菜ならば少量で大きな効能を発揮します。 ノギボタニカルではナス、ジャガイモの摂食をお薦めしています。 「クロロゲン酸はスリムなタイ人の大きな秘密」 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=441 「ナスの長寿ポリフェノールはアントシアニンとクロロゲン酸の相乗効果」https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=554 「ポテトのクロロゲン酸とポテトスープの健康度:アヒアコとヴィシーソワス」 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=399 コーヒーを始め、伝統的に常食されている植物が数百年間も安全で、有用であるのは含まれている多様な物質がお互いに有用性を増幅し、かつ有害性を相殺しているからと考えられています。5. 深煎りコーヒーが発がん物質アクリルアミドを発生2002年6月25日―27日にスイスのジュネーブにおいて世界保健機関(WHOは食品中の*アクリルアミド に関する専門家会議を開催。 またFAO/WHOの専門会議(JECFA)では「ヒトの食品からのアクリルアミド摂取が、神経の形態変化や発がんを引き起こす懸念がある」と評価し、「食品中のアクリルアミドを低減するための取組みを継続すべきである」と発がん性や神経毒性の懸念を発表しています。 アクリルアミドの発がん性は先進各国関係者による国際会議の危険性声明を受けて日本では控えめながら2002年10月31日に厚生労働省食品保健部が最初の警告. 研究の進展に伴い、2005年、2010年、2014年と複数回の警告がありましたが、関連企業にしか理解されていなかった(伝わらなかった)ようです. その後、内閣府が2016年2月初めの食品安全委員会で議論し、「食品に発生するアクリルアミドが発がん性(ディーゼル排気ガスに匹敵)を持ち、脳神経、生殖機能への障害の恐れがあること」と発表しています。 *アクリルアミド:Acrylamide 2018年3月28日のロイター共同通信は米国カリフォルニア州内で販売されるコーヒー商品には「アクリルアミドの発がんリスクを警告するラベル」を貼らねばならないとする判断が、上級裁判所判事からくだされたと報じました。 対象となるのはスターバックスなど約90社の外食産業。 「コーヒー豆の焙煎時に発生するアクリルアミドの量が健康を害さない」という立証が関係者には出来なかった、というのがその根拠です。 「ポテトチップス、フレンチフライ、コーヒーの毒性とは: アクリルアミドの発がん性は脳神経や生殖機能にも障害」 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=353 6. 岡希太郎東京薬科大学名誉教授のコーヒー豆焙煎法九州大学名誉教授古野純典博士のコーヒーと肝臓健康度の相関アクリルアミドはコーヒー豆の焙煎が強くなるほど濃度が高くなります。 NHK番組で解説された岡希太郎東京薬科大学名誉教授は、焙煎で減少するクロロゲン酸と焙煎で増大するニコチン酸アミド双方のメリットを享受するために焙煎程度をハーフ&ハーフにしてブレンドすることを薦めていました。 (総量の半分とはいえ日常的に深煎りを摂取することには疑問を感じます) 岡名誉教授らの研究によれば長寿と若さに関わるニコチン酸アミド量はアラビカ種よりインドネシア、アフリカ、ベトナムなどで産する大衆的なロブスタ種に多かったとのこと。 岡希太郎名誉教授の持論を証明しているのは肝臓疾患の疫学的研究の権威として著名な九州大学名誉教授、国立栄養健康研究所所長の古野純典(このすみのり)博士。 「コーヒー摂取の習慣により肝臓の健康度を測る*ALT数値が低下する」 「コーヒーは肝臓に有用であり肝臓がんを防ぐ」 「コーヒーが血糖値を下げて糖尿病を防ぐ」などの研究。 古野純典博士を紹介して「美と若さの新常識」は締められいましたが、深煎りすればするほどアクリルアミドの濃度が高くなるという負の解説は共にありませんでした。 *アラニンアミノトランスフェラーゼ(Alanine aminotransferase) グルタミン酸ビルビン酸トランスフェラーゼ(GPT)と同じ意味を持つアミノ酸転移酵素。 肝臓に炎症があると血清中の酵素活性が高まるために肝臓疾患検査の測定に使用されます。7. 美容と長寿の補酵素はニコチン酸アミド(ビタミンB₃:ナイアシン)コーヒーには千種類を超える化学物質が含まれるといわれますが、これまで様々なメディアで度々紹介されたクロロゲン酸ばかりでなく、今回の番組はクロロゲン酸と並び、ニコチン酸アミド(ビタミンB₃:ナイアシン)を長寿、癌の抑制に貢献する補酵素として取り上げました。 ノギボタニカルが永らく情報収集してきた美容と長寿の補酵素ですがニュータイプのレスベ(ブドウ・レスベラトロール)に合剤した物質です。 ニコチン酸アミド解説を担当したのは富山大学医学薬学部の中川崇教授。 癌などの原因となる細胞内の遺伝子損傷がビタミンB(ナイアシン)の化学変化の下流に位置するNAD+によって修復されることを研究。 NAD+は長寿遺伝子サーチュインを活性化するサーチュイン活性化物質(スタック:STAC s)の一つであるとしています。 詳細解説は下記のリンクにあります。 NAD+は超未来志向な有用物質とはいえ、深煎り豆ほどNAD+濃度が高くなるコーヒー豆は同時に危険物質アクリルアミドの濃度も高くなります。 コーヒーの大量摂取でニコチン酸アミド摂取を図ることは避けるべきでしょう。 医療新時代を開くナイアシン(NAD+ NMN)その1: 「ナイアシン(NAD+ NMN)がサーチュインとコラボレーション: 長寿と癌(がん)研究の新たな潮流」 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=605 医療新時代を開くナイアシン(NAD+ NMN)その2「パーキンソン病の損傷した脳細胞回復にナイアシンが効果的」 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=615 「医療新時代を開くナイアシン(NAD+ NMN)その3: 男性型脱毛症(AGA)にはナイアシンでプロスタグランディンD2を制御 ?」 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=616 「医療新時代を開くナイアシン(NAD+ NMN)その4: ナイアシンとサーチュインがコラボする体内時計正常化」 「ナイアシン(ビタミンB3)とサーカディアン・リズム」 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=619 「医療新時代を開くナイアシン(NAD+ NMN)その5: 慶応大学医学部先端科学研究所の若返り最先端医療情報」 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=622 「サーチュイン活性化物質スタック(STAC s)の発見」 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=608