ブドウ・レスベラトロールの老化細胞除去作用が中国でブレイク

2026/10/15
最終更新:2026-10-15

「ミトコンドリア活性化の本命は黒ブドウと赤ワイン」
https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=447?library_num=447

 

1.ブドウ・レスベラトロール需要の急増

2026年9月になりブドウ・レスベラトロールの需要が急増していますが、近年中国で需要が急拡大している「長寿ビジネス」による影響と推測しています。新たに中国で注目されてブレイクしているのはブドウ・レスベラトロールの老化細胞除去作用。

日本は介護福祉サービスや高齢者向け製品、健康関連製品などの分野で、経験や技術を蓄積している先進国ですが、漢方医学の分野では長い歴史を持ち、先進する中国とは比較にならない大差があります。

2.3日分で約4万円のサプリメントが出現

その中国に出現したのが「天然レスベラトロールの老化細胞除去作用」を標榜(ひょうぼう)するサプリメント。

今月(2026年10月)、「長寿」がテーマの国際フォーラムが上海市で開催されましたが、会場にはおよそ40社の企業が長寿関連商品を展示。その一つに広東省深圳市で2022年に設立された新興企業が「天然レスベラトロールの老化細胞の除去作用」を売りにするサプリメントを展示。

目新しい機能ではありませんが、3日分で約4万円という異常な超高価格マーケティング戦略が功を奏し、各国のメディア取材陣が注目。アジア諸国ばかりでなく、先進国の富裕層に広まり始めたといわれます。

老化細胞除去作用を、造語のセノリティクス作用と言い換えて新鮮味を出しているのも戦略の一つでしょう。すでに富裕層を対象に東南アジアやヨーロッパなど10か国以上に輸出されているとのこと。

3.話題会社のCEOが各国メディアと会見

「高齢化が進む中国ではアンチエイジングや長寿へのニーズが高まるため、“長寿ビジネス”の市場規模は今年およそ95兆円に達するとの予測もあります」

「私たちの目標は老化細胞を取り除く、あるいは老化細胞による悪影響を抑えることで、老化そのものや老化に伴う疾患の治療・改善につなげること」と応えています。

「販売製品は一回分が3つの小袋入。これを1日1袋、連続3日間飲用」 期待される効果は体内の「老化細胞(*ゾンビ細胞)」に着目し、それらを取り除く*セノリティクス作用で老化を抑制する」

老化細胞をゾンビ細胞、老化細胞除去作用をセノリティクス作用という造語に置き換えていますが、新鮮味を期待しているのでしょう。マウスの実験だけでスタートしていると言われ、効能や安全性は不明です。日本の専門家は評価していません。

*ゾンビ細胞:老化細胞と同義の造語 老化の恐ろしさを強調する造語 *セノリティクス作用:「セノ(Senescence=老化)」と「リティクス(Lytics=破壊・分解・対抗)」を組み合わせた造語。セノリティクス(Senolytics)作用と言われる造語は、加齢やストレスによって分裂を停止し、周囲に慢性的な炎症を引き起こす老化細胞だけを選択的に死滅・除去する老化細胞除去作用と同義です。

医薬品、サプリメントは共に市場が成熟しており、消費者を惑わす用語が溢れていますが、専門語をカタカナで表現したり、造語をいろいろ作るのも新鮮味をだす戦略でしょう。

4.大隅良典博士が加速させた老化細胞除去作用の研究

老化細胞除去作用は1955年頃より知られていましたが、未明部分が多く実用医薬品は作れませんでした。

長い空白の後、東京科学大学(Science Tokyo:旧東京工業大学)の大隅良典博士により、医薬品開発に繋がる細胞内の自己清掃・リサイクルシステムであるオートファジー現象(autophagy:ギリシャ語 大隅良典博士が命名)など数々の重要発見が発表されました。その功績で大隅良典博士は2016年ノーベル医学生理学賞を受賞しています。

ノーベル生理学医学賞の大隅良典博士 パンのイーストを使い細胞のオートファジーを解明 老化と生活習慣病は細胞内異変の自動修復作用不全 2025/10/11

大隅良典博士と共に老化細胞除去作用の研究を続けていた大阪大学大学院生命機能研究科・医学系研究科の吉森保・栄誉教授は、この分野のエキスパートですが、現在は商業分野で活用する探求に注力しています。

5.中国で開催されている健康長寿関連の博覧会

「第12回北京国際高齢者産業博覧会」 2026年10月9日〜10月11日 会場:「北京国家会議中心(Beijing National Convention Center)」

この博覧会は北京市高齢者産業協会などが共催する、高齢者向けサービスや介護・健康産業の大規模な見本市。展示会・会議・競技・祭りを組み合わせた形式で行われました。医薬品製造販売のタケダなど数社が参加しています。

中国では「国際シルバーエコノミー博覧会」など、様々な健康と長寿関連の新技術などを網羅した博覧会が、常設の中国国際展覧センター(朝陽館など)で開催されています。ICT(情報通信技術)、AI(人工知能)など先端技術活用の進化を学ぶべきでしょう。

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