食在亜細亜:アジアの生鮮食材
ベトナム民族スタミナの源泉はカインチュアとファイトケミカル:
健康オタクの庶民に愛されるドジョウ鍋
2023/09/30
最終更新:2026-09-14
![]() ヴェトナム人の強靭な筋力と持久力の不思議は、邦人より、はるかに高品質な多種類の野菜、果実を、はるかに大量に、はるかに合理的な調理法で摂食しているからと考えています。日本民族の平均寿命、健康寿命は世界一? WHO統計では日本民族は平均寿命が世界一、健康寿命も世界一といわれていますが、大国の影響下にある国連のWHO統計を専門家は信じていないでしょう。 統計数字のトリックを信じた日本国民が健康維持に努力しなくなるのではと懸念しています。 WHO統計では日本人の平均寿命が世界でトップとはいえ、タイ人、ヴェトナム人と僅差です。 日本とは政経や教育の国情、民族構成、医療環境など様々な要件が大きく異なりますから、容易に比較できるものではありません。 現状で比較するならば、日本人の健康寿命も先進国比ではかなり劣り、タイ人、ヴェトナム人の肉体の方が強靭と言えるでしょう。1.ラウ(Lau)とカインチュア(Canh chua)ベトナム料理といえばライスペーパー料理とラウ(Lau)と呼ばれる各種の鍋料理。 ベトナムは近隣諸国に較べれば美味な料理が沢山ありますが、中国、フランスの影響が強く、独自性にやや欠けています。 すでに料理に国境はなく、生春巻き、揚げ春巻き、ベトナム風スープの鍋料理も、多くの国で普及しています。 都会では、これがベトナム料理、タイ料理、これが四川料理、広東料理と区別するのはすでにナンセンスですが、少なくともアセアン諸国で特徴的なのはベトナム(特にホーチミン市など南部)の鍋料理ラウ(Lau) 。 タイのゲーンの奥深さには及びませんが、ラウ(Lau) の中でもカイン・チュア(Canh chua)と呼ばれ、南部で親しまれているスープは優れものの健康食品。 酸味が特徴的ですが、これはレモングラスのシトラール。 シトラールは植物性化学物質(ファイトケミカル:Phytochemicals)のモノテルペン(テルペノイド類)。 カイン・チュアには細胞の代謝機能活性化に必須なビタミンB群、ビタミンE,D、カルシウムなどミネラル類と植物性化学物質(Phytochemicals)が豊富で、具材の魚や肉の栄養素吸収を助け、野菜、果実など他の具材の栄養素吸収機能とも互助します。 このカインチュアこそベトナム人がフランス、アメリカなど欧米人や連合軍との30年間もの地上戦に耐えたスタミナとバイタリティーの源と考えています。 *植物性化学物質(Phytochemicals):ポリフェノール類、テルペノイド類、アルカロイド類「植物の機能性成分(phytochemical)ポリフェノールとは: 細胞を活性化する若返りの抗酸化物質」 https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=162 ![]() ![]() ホーチミン市のカイン・チュア鍋料理専門店 山羊(やぎ)肉も人気食材2. ホーチミン市の大衆カイン・チュア専門店南ベトナムは気温の高い地域が多いせいか、涼をとる熱いカイン・チュア鍋料理のラウ(Lau)が盛ん。 大衆レベルの食堂からレベルの高いレストランのメニューにまでラウがみられます。 写真上の店(ホーチミン市3区)のメニューにはドジョウ、ナマズ、ウナギ、雷魚、ハゼナマズ、タプティム(ナイルティラピア)など淡水魚があり、すべて同じ値段. タイ式海鮮鍋(通称タイスキ)だけは4割アップ. メニューは豊富でも来店客の大半が食べているのは活きドジョウ鍋.連日満員のドジョウ屋さん状態です。 ラウはあっても活きドジョウは高級レストランにほとんどないメニュー。3.大人気の活きどじょう鍋(Lau cá kèo)とは1~2人前110,000ドンから115,000ドン(約700円).2023年10月2~3人前175,000ドン(約1,100円)。スープ、野菜、米麺が付いています。 ほとんどのグループがドジョウや米麺(bún)、野菜(rau) 、スープをおかわりしています。 米麺(bún)、普通野菜は10,000ドン(約60円)。 ミズオジギソウ(rau nhút) のおかわりは15,000ドン(約90円)。 レートはドルが175円を超えた2023年10月. 2023年10月10,000ドン=61円 175円/USドル 活きどじょう鍋(Lau cá kèo)が売りのこの店はごく大衆的なお店ですが、ドジョウから揚げなど1~2品サイドオーダーして、野菜、麺やスープのお代わりを含めて一人1,400円から1,700円くらい(2023年10月)。4-5人のグループの平均単価は一人1,500円くらいでしょうか。 庶民の食事予算は平均的に400円くらいですから庶民とはいっても中から上のクラスしか利用できません。 必要に応じて道路を店舗スペースにするのはベトナム流。 ギターの流しが演奏をしています(写真上左) トップの写真はサイドオーダーの煮野菜をたっぷり入れた特注の甘酸っぱいカインチュア(canh chua)仕立て。これでドジョウを食します. 酸味はお店によりますが基本的にはレモングラスを使用することが多いようです。 酸味はトマト、タマリンドからも得られますが下の写真右はレモングラスとバナナの茎下の写真左のカインチュアは詳細が分かりません。この店の人気はスープが勝負点ですから聞くのもヤボ。
右はこの店のレギュラーなドジョウ用のカイン・チュア(Canh chua)スープ. 白ニラ、レモングラス、紫蘇草の刻みや茎も.
野菜はバナナ花弁とミズオジギソウ(Rau nhút). ブラックタイガー、イカ、ハマグリなどタイ式海鮮鍋ですが、スープはカインチュア(canh chua). 海鮮プラス特注の牛肉入りもベトナムらしい.(ホーチミン)
ベトナムでの呼称は カインチュア・ボン・ラウ(canh chua bong lau):酸味はレモングラスプノンペンの食文化は南ベトナムとほとんど変わりません.ナマズの下は米麺.4.日本のドジョウ料理:「柳川鍋」「どじょう鍋」「活き稚魚のから揚げ」泥鰌(ドジョウ)料理は中国南部で一般的ですが、日本人にも永年のなじみがあります。 伝統的な「柳川鍋」は扱うお店は少なくなりましたが、卵とじの調理法。 浅草で有名なのが「駒形どぜう」の「どじょう鍋」。何軒か同様な店があり、浅草名物の一つ。 牛蒡(ごぼう)や白髪ねぎとともにタレに付け込んだ丸のままのドジョウを小さな炭火コンロで煮て食べるスタイル。他の都市でも供する店があります。 また「活きどじょう稚魚のから揚げ」を居酒屋で食したことのある人も多いはず。 白身のタンパク質はあっさりしてくせがない。 日本もベトナムも都会で供される素材はほとんどが養殖。 寄生虫や微生物の心配が少ないので抗菌剤のことを別にすれば安全。 日本では輸入がほとんどですが、数少ない業者が小規模な養殖をしています。 ベトナムの野菜、果物のバリエーションはタイにはおそらく負けます。 ただし食事時の野菜の豊富さと量はタイに劣りません。 知る限りではタイと並んでおそらく世界有数。 ラウに付属する野菜は栄養満点。タイに較べればラウにはバジル類がやや少ないですがライスペーパーを主食にする場合はバジルもたくさん使用します。5.ラウ(lau)の代表的な野菜(rau):ウォーター・スピナッチ(ヨウサイ:空芯菜:Ipomea aquatica)
市場ではこの状態でも売られています.
朝顔に似た花を咲かせますのでモーニング・グローリーとも.朝顔菜と呼ぶ日本人もいるそうです. 若いシュートを活かして茎を食するか、笹掛けできるよう茎を太くした栽培があります. 育て方、収穫時期で様々な形状となります。 和名はヨウサイ.一部では俗称で空芯菜。(日本で売られる空芯菜とは形状が異なります) 陸生も多くなりましたが、本来は田んぼや沼などで育ち、水を上げるために茎が空洞. それが由来で空芯菜と誰かが名づけたといわれます。
クミン系の匂いが強いので一般的には使用されずカインチュア独特のハーブともいえる. 太いグリーンの野菜茎はチャイニーズ・セロリ(キンサイ:Apium graveolens var. secalinum).
たんぱく質や野菜は熱して食するのが衛生的には一番。 それも中国料理で微生物を殺すといわれる「爆炒」調理にくらべ、スープ調理は健康的(野菜や魚介の抗菌剤汚染は別の話ですが)。 「爆炒」調理は使い古しの油が使用されることが多く、過酸化脂質、トランス脂肪酸の害は計り知れません。7.ラウ(lau)の代表的な野菜(rau):バナナの花弁(苞葉)(Musa acuminata:?p Chu?i )
上には緑豆のモヤシ.右はウォーター・スピナッチの笹掛け.無料で取り放題.
料理用バナナは果物バナナの3分の1.野菜となる未熟な青いバナナが中心(上の写真) 青バナナは3,600万トン弱を占めるかなりの数字が推計されています。 バナナはインドが世界の総生産量の35%は占める最大生産国でアジアと中米が主生産地。 主として流通しているのは数種類で過半を占めるのがキャベンディッシュ種。
ラウにも使用します. 8.ラウ(lau)の代表的な野菜(rau):ミズオジギソウ(Neptunia oleracea)
ベトナムではラウに常用しますが、他の野菜に較べ高価。ベトナムの呼び名は Rau nhútタイではファック・ルノン(Phak runon).アジアでは強精強肝作用、潰瘍細胞治療の薬効が著名.9.ラウ(lau)の代表的な野菜(rau):ハナニラ (Allium tuberosum)
日本で通常使用される品種は葉を使用するタイプ.これは茎と蕾を食する花ニラの種類.
中華料理の流れでしょうが、ベトナム南部、カンボジアでは高級野菜となってラウにも使用します. (生鮮食材研究家:しらす・さぶろう) 初版: 2013年03月改訂版:2020年10月改訂版:2023年10月 |
























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